消毒用アルコール製品の選び方

新型コロナウイルス感染症の影響で消毒用アルコール(消毒用エタノール)の入手が難しい状況が続いています
鍼灸院は医療施設ですので、手指消毒や皮膚消毒のために消毒用アルコールは日々必要なものですが、国や自治体から医療機関への配布の対象には残念ながら含まれていないようです
(市の相談窓口に電話相談をしましたが、その時点では病院への配布の情報もありませんでした 担当の方は親身に相談に乗ってくださりありがたかったです)
今のところ、少しのストックがあるので治療は通常どおりおこなえています

一般の方でも新型コロナウイルス対策として、消毒用アルコール製品は必要性を感じて購入・利用している方もいらっしゃることと思います
これまであまり購入してこなかった商品だと思うので、購入する際に確認すべき点を2点挙げたいと思います


①アルコール濃度
・【消毒用エタノール】のアルコール濃度は76.9~81.4vol%と決まっています
・厚生労働省の『新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)』には
「手などの皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール(70%)を、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効であることが分かっています」
と記載されています
・同じく厚生労働省の『新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)』には
「流水と石けんでの手洗いができない時は、手指消毒用アルコールも同様に(新型コロナウイルスの)感染力を失わせることができます」
と記載されています

※ネット上などで販売されている【アルコール関連商品】には、アルコール濃度が70%未満のものが多数販売されています
それらの表記や文言を確認すると
アルコール濃度が70%以上ある商品は、「手指の消毒」の文言が見られますが
アルコール濃度が70%未満の商品は、「手指の洗浄」となっていることが多いです

新型コロナウイルスに対しての効果を求めるのであれば、やはりアルコール濃度が70%~80%のものを購入した方が良いと思います
アルコール濃度が70%未満のものに関しては、全く効果がないわけではないと思いますし、何もしないよりはいいかもしれませんが、あまりおすすめはできません
効果がはっきりしていないものを過信してしまうと、逆に感染リスクが高まるかもしれません

うちは医療施設なので、消毒用アルコールでアルコール濃度が75%~80%のものしか扱っていません
いくら入手が困難とはいえ、アルコール濃度が低いものは新型コロナウイルス対策や衛生面を考えると使用できません


②価格
医療用として使用するものの一部を参考までに挙げると
・消毒用エタノール 500ml  定価で 500円前後(税込) 100mlあたり約100円
・手指消毒剤    500ml  定価で2,400円前後(税込) 100mlあたり約480円
・手指消毒剤      1L  定価で4,000円前後(税込) 100mlあたり約400円
・アルコールジェル 500ml  定価で2,400円前後(税込) 100mlあたり約480円
※上記は定価のため、卸値はもっと安くなります

これが通常の正規の価格ですので、ネット上などで販売されているものの中にかなり高額のものがあることがわかります
また、アルコール濃度が低くなればそれに伴い価格が安くなっていますので、安いときほどアルコール濃度は確認してください


◎新型コロナウイルス対策として消毒用アルコール製品を購入する際は、アルコール濃度70%~80%のもので、適正価格のものを選んだ方が良いと思います
もし、適正価格より高額でも購入される場合は、新型コロナウイルスに有効な「アルコール濃度が70%以上」の商品が望ましいです

状況によりますが、消毒用アルコールが無くても、手などの皮膚の消毒を行う場合には、流水と石けんでの手洗いで十分効果的です

基本は 流水と石けんでの手洗いを それが出来ない状況のときは消毒用アルコール】
と考えたほうが良いです



【おまけ】次亜塩素酸ナトリウムについて
消毒用アルコールが無くても、物の表面の消毒に使用する次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)は塩素系漂白剤で作ることができます

花王株式会社のホームページによると
「通常、塩素系漂白剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウムは、常温で保管されていてもゆっくりと分解し、濃度が低下していきます」
と記載されています
購入時から時間の経過とともに濃度が低下していくため、花王の商品「ハイター」と「キッチンハイター」の希釈の目安を購入時期別に紹介してくれています
塩素系漂白剤で消毒液を作る場合(手指消毒には使えません)は、参考にしてみてください



【追記】
厚生労働省が、アルコール濃度が高いお酒を消毒液の代わりに使用することを特例として認めるとしました
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主に医療機関における消毒液の不足を解消するための措置のようです
4月10日に日本病院会へ「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について(改定)」の通達を出しました

その内容を確認すると
「手指消毒用エタノールの供給が不足していることから、医療機関等において、やむを得ない場合に限り、高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替品として用いることは差し支えないこと」
「エタノール濃度は原則 70~83vol%の範囲内であること(消毒効果が十分に得られるよう、より高濃度のものは精製水等で同範囲に薄めて使用すること)」
と記載されています

やはり新型コロナウイルスへの消毒効果を得るためには、アルコール(エタノール)濃度が70%以上あったほうが良いようです


【4月18日 追記】
アメリカの米疾病予防管理センター(CDC)では
・手指の消毒には少なくともアルコール濃度60%以上
『How to Protect Yourself & Others』
・物の表面の消毒には少なくともアルコール濃度70%以上
『Cleaning And Disinfecting Your Home』
となっていますが、やはり消毒の有効性を考えると、日本の厚生労働省が推奨するアルコール濃度70%以上はあったほうが良いのではないかと思います

また、販売されている商品のアルコール濃度が、実際の濃度と違うこともあるようです
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200417-00000041-it_nlab-bus_all
購入する際は、製造元などもご確認ください


2020年04月17日