お灸の効果と自在性

お灸は、もぐさ(艾)を燃やしておこなう療法です
もぐさは、よもぎ(蓬)から作られています
よもぎは、草餅に使われていることが多いので、馴染みがあるのではないでしょうか

現代では、お灸の煙や匂いが嫌厭されることもあり、無煙灸(けむりは出ないが 匂いは少しします)、 花やアロマの香りがするお灸、火を使わないカイロ型のお灸などもあります

養生として、古くから日本では自宅でお灸をする方もいます
※養生(ようじょう)…生活に気をつけて健康の増進を心がけること・病気の回復につとめること

アフリカでは、10年ほど前から 結核の補助療法・代替療法としてお灸が普及しています
『モクサアフリカ』
・モクサアフリカはイギリスで2008年に登録されたチャリティ団体
・アフリカサハラ南部でひろがりつづける肺結核、薬剤耐性結核、HIV/AIDSとの複合感染の結核に日本式のお灸による治療活動を展開(お灸による免疫力の向上が認められました)



お灸は本来、もぐさを手で小さくひねって据えるものですが、なかなか初心者には難しいです(鍼灸師でも上手でない方がいます)
手軽で簡単にできるお灸として「せんねん灸」があります
お灸に火をつけてツボに置くだけなのでとても簡単です(火を使わないタイプもあります)
ゆかり堂にお越しの方々の中にも、使用されている方はいらっしゃいます
自分でもぐさをひねれば、大きさ・かたさ・数量などで 熱量のコントロールができますが「せんねん灸」は既製品なので定量化、単一化された熱量です
手軽で簡単におこなえるというメリットがありますが、からだの状態に合わせて熱量のコントロールはしにくくなります

自宅で「せんねん灸」をおこなう方の中で
「最近、熱く感じたり赤くなったりすることがあるのですが、ツボの場所がズレていたり からだがおかしいのでしょうか?」
とのご相談を受けました
いつもと同じものを使用しているのに 感じ方が変わってしまったのはなぜか?ということのようです

・からだや体質の変化があるかもしれません
・お灸を置くツボの場所がずれていることが影響しているかもしれません
・季節や気候の影響もあるかもしれません

からだが冷えていると、あたたかさを感じにくくなります
体質の変化や、気候の変化で、からだがあたたかくなってきたことで、同じ熱量の「せんねん灸」が熱く感じるようになるかもしれません
また、もぐさは乾燥している方が燃えやすく、感覚も心地よくなります
湿気を帯びると、熱く感じやすくなることがあります
湿度が高い時期は乾燥剤と一緒に保管していたほうが、快適に使用できます



自分で もぐさをひねれば、大きさ・かたさ・数量などで熱量をコントロールできるため、からだの状態や気候に合わせられる自在性が生じます
既製品の「せんねん灸」を使用する場合、定量化、単一化された熱量なので、熱く感じたら途中で外したり、何も感じなければ続けて2個目を置いたりすることで熱量のコントロールができます

適切なツボに適度な熱量のお灸を据えると、ジワーっとした心地よさが からだの中に染み入るような感覚になります
お風呂や温泉に入ったときのような心地よさがちょうどよい熱量です
熱い湯に浸かったり、長湯をすることで「湯あたり」があるように、お灸も過剰な刺激を加えると「湯あたり」のような「灸あたり」になることがあります
もし、ご自宅でお灸を据える場合は、心地よいという感覚を基準に、自在に熱量をコントロールしてみてください
それが一番効果的だと思います



2019年07月06日