根深さを感じる

日々、妊活・子宝希望の治療(不妊治療)をしていると、なかなか根深いものを感じるときがあります

「結婚をしたら子どもを産むものだ」
「なかなか妊娠しないのは女性が原因だ」

と考える人はいまだに数多くいます
以前に比べると、妊活しているご夫婦やその事情を知る人も増え、偏った認識は減ってきていますが、いまだにこのような考えを持つ方はいます

昔は結婚してからなかなか子どもができないと、女性が離縁されるという時代もありました
そのころからの認識がいまだに残っているのではないかと思います
その認識は別の形でも植え付けられていると感じます


「男性はいくつになっても子どもができる」
「子どもができないという話は、自分(男性)には関係ないことだ」

と考える人もいまだにかなり多くいます
「結婚したら子どもができるものだ」
「なかなか子どもができない原因は女性にある」
という潜在的な認識が、
「男性はいくつになっても子どもができる」
「子どもができないという話は、自分(男性)には関係ないことだ」
との認識にあらわれてきているのではないでしょうか


妊活のためにゆかり堂にお越しの女性の中にも
「男性はいくつになっても子どもができるけど、女性にはタイムリミットがあるから」
とお話になる方もいます
ここになかなか根深いものを感じてしまいます

確かに、精子は、思春期以降、高齢になっても毎日新しくつくられています
しかし、精子も加齢とともに徐々に機能が低下していきます
男性の中には、
「50歳代や60歳代、なかには70歳代でも子どもができた」
という人もいますが、皆がそうだということではありません


妊活は一人でおこなうものではありません ご夫婦・カップルでともにおこなうものです
お腹の中に新たな生命が宿り 出産をするのは女性ですが、妊娠は男女二人の協力によるものです


WHOの調査では、不妊の原因が
男性のみが原因の場合、そして男女両方が原因の場合がそれぞれ24%で合計48%(約半数)が男性に何かしらの原因があると報告しています
【WHO 不妊の原因】
 男性のみ 24%
 男女両方 24%
 女性のみ 41%
 不明   11%

男性の場合、精液検査の数値のみに重きを置くことが多いですが、数値はあくまでも基準値であり正常値ではありません
基準値を上回っているからといって安心だという訳でもありません

このあたりの認識があまりなかったり、理解が乏しいと感じることが多いので、男性の妊活についてHPにまとめました
男性の妊活(男性不妊について)

妊活中のご夫婦・カップルにはぜひ読んでいただきたいです
また、根深い認識を変えていくためにも、多くの方々に読んでいただき理解していただけたら幸いです

 

2018年10月06日